泣いた赤おに
とある山の中に、人間たちと仲良くしたい赤いおにが住んでいました。
でも、人間たちは怖がって誰も近づこうとしません。
そこで、「ココロノ ヤサシイ オニノウチデス。」という立て札を書き、家の前にたてておきました。
しかし、誰一人として遊びにくることはありませんでした。
それをみかねた青おには、親友赤おにのために、一大計画を立てます。
その計画とは、「自分が村で大暴れをし、そこに赤おにくんが出てきて、自分をこらしめる。そうすれば、人間たちも、赤おにくんはやさしいということがわかるだろう」というもの。計画は大成功!。
赤おにの家には毎日の様に村人たちが、遊びにくるようになりました。でも、「赤おにくんが、村で暴れた自分と仲良く付き合っていては、村人たちに誤解されてしまう・・・」そう考えた青おには、手紙を残し長い長い旅に出てしまいます。
「・・・どこまでも君の友達、青おに」
手紙を読んだ赤おには、大切な友達をなくした事に気付き、大粒の涙をこぼすのでした。
原作:浜田廣介
上演時間:60分
低学年(1年生〜3年生)向け作品
『泣いた赤おに』は、山形が生んだ童話作家 浜田廣介の珠玉の名作です。友情がテーマとなるこの日本昔話は、いつでも心に根付きあたたかく生き続ける事でしょう。幼い頃に受けた感動は、必ず成長の糧となるはずです。